ポートレート撮影の基本と光の活かし方|人物写真を美しく撮るコツ


はじめに

人物写真を撮る際、カメラの設定だけでなく、光の使い方が仕上がりに大きく影響します。ポートレート撮影の基本を押さえ、自然で魅力的な写真を撮るための光の活かし方を解説します。


1. ポートレート撮影の基本

① カメラ設定

  • 絞り(F値):背景をぼかして被写体を際立たせる場合はF1.8〜F4程度がおすすめ。

  • シャッタースピード:被写体が動く場合は1/125秒以上を目安に。

  • ISO感度:明るい環境では低め(100〜400)、暗い場所ではISOを上げて調整。

② 構図

  • 三分割法:被写体を画面の中心ではなく、左右上下の三分割線上に置くとバランスが良い。

  • 目線と角度:被写体の目線や顔の角度で表情や印象が大きく変わる。

  • 背景との距離:背景との距離をとることで、被写体がより際立つ。

③ ポージング

  • 自然な動きや表情を引き出すことがポイント。

  • 肩の位置、手の置き方、体の向きなどで写真の印象が変わる。


2. 光の基本を理解する

① 自然光の活用

  • 窓からの柔らかい光は肌を美しく見せる。

  • 午前中や夕方の**やわらかい光(ゴールデンアワー)**がポートレートに最適。

② 逆光の効果

  • 光源を被写体の後ろに置くと、髪や輪郭が柔らかく浮かび上がる。

  • 逆光では露出補正やレフ板で顔に光を回すとバランスが良くなる。

③ ストロボ・人工光の使い方

  • 屋内や夜間ではディフューザー付きストロボで光を柔らかく。

  • 光の角度を調整して影の付き方をコントロールすると立体感が増す。


3. 光を活かした撮影テクニック

  • サイド光:被写体の輪郭が際立ち、立体感のある印象に。

  • バックライト+レフ板:逆光で柔らかく、レフ板で顔に光を補填。

  • 自然光+補助光:窓光だけでは影が強い場合に、ライトやレフ板で調整。


4. 練習のポイント

  • 同じ被写体でも光の向きや強さを変えて撮影し、違いを比較。

  • 露出やホワイトバランスを微調整し、肌色や質感の変化を観察。

  • 影の付き方やハイライトの出方を意識して撮ると、より魅力的な写真になる。


まとめ

ポートレート撮影では、カメラ設定・構図・ポージングの基本と、光の方向・強さ・質感の理解が重要です。自然光や逆光、人工光を使い分けることで、人物写真を美しく、立体的に撮影できます。光を意識して撮影することで、より印象的なポートレートが完成します。