サウジアラビアでの住居選び完全ガイド!駐在・移住前に知っておきたいエリアの特徴と契約のコツ


サウジアラビアへの赴任や移住が決まった際、最も頭を悩ませるのが「住まい」についてではないでしょうか。砂漠の国というイメージが強いサウジアラビアですが、近年は都市開発が急速に進み、驚くほど近代的で快適な住環境が整っています。

しかし、日本とは文化も商習慣も大きく異なります。「コンパウンドって何?」「家賃の支払いはどうなっているの?」といった疑問を持つ方に向けて、現地での住居選びを成功させるための具体的な対策を詳しく解説します。


1. サウジアラビア独特の住居スタイル「コンパウンド」とは?

外国人居住者、特に欧米人や日本人の多くが選択するのが**「コンパウンド(Compound)」**と呼ばれる居住施設です。これは、高い壁に囲まれた広大な敷地内に、一戸建てやアパートメントが立ち並ぶ「外国人専用の会員制コミュニティ」のような場所です。

コンパウンドを選ぶ最大のメリット

  • 高いセキュリティ: 24時間体制の警備員が常駐し、ゲートでのチェックも厳重です。

  • 文化的な自由度: 敷地内ではサウジアラビアの厳格なドレスコード(アバヤの着用など)を気にする必要がなく、リラックスして過ごせます。

  • 充実した共用施設: プール、ジム、レストラン、スーパー、さらにはテニスコートや託児所まで完備されていることが一般的です。

  • コミュニティ形成: 居住者の多くが外国人であるため、隣人と交流しやすく、孤独感を感じにくい環境です。

デメリットと注意点

最大の懸念点は**「家賃の高さ」**です。人気のある高級コンパウンドは、年間数百万円単位の賃料がかかることも珍しくありません。また、非常に人気が高いため、入居までに数ヶ月待ちというケースも多いのが現状です。


2. 自由度とコストを重視するなら「フラット(アパートメント)」

現地の人々と同じように、街中のマンションやアパートに住む選択肢もあります。

フラット住まいの特徴

  • リーズナブルな家賃: コンパウンドに比べて格段に安く、固定費を抑えられます。

  • ローカルな暮らし: 地元のスーパーやカフェが近くにあり、現地のリアルな生活を体験できます。

  • プライバシー: 独立した生活を好む方には向いています。

ただし、フラットの場合は公共の場と同じ扱いになるため、外出時のドレスコードやマナーに配慮する必要があります。また、施設内にジムやプールはないため、別途外部の施設を契約する形になります。


3. 主要都市別・おすすめの居住エリア

サウジアラビアは都市によって雰囲気が大きく異なります。

リヤド(首都)

政治と経済の中心地であるリヤドは、最もコンパウンドが充実しています。

  • アル・ムハンマディヤやアル・ナキール: 高級住宅街として知られ、ビジネスエリアへのアクセスも良好です。

  • ディルイーヤ周辺: 開発が進む注目のエリアで、新しくモダンな住居が増えています。

ジェッダ(紅海沿岸)

リヤドに比べて開放的な雰囲気が漂う港町です。

  • アル・ハムラ: 海沿いの美しいエリアで、外資系企業や領事館が多く集まっています。

  • アル・シャティ: 豪華なヴィラが立ち並ぶエリアで、リゾートのような暮らしを求める方に最適です。


4. サウジアラビアでの住居契約・手続きのポイント

契約時には、日本とは異なる特有のルールに注意が必要です。

家賃の支払いは「前払い」が基本

サウジアラビアの賃貸契約では、家賃を**「1年分一括」、または「半年分ずつ」**前払いするのが一般的です。月払いに対応してくれる物件は非常に稀ですので、初期費用の準備を計画的に行う必要があります。

「Ejar(エジャール)」システムの登録

現在、サウジアラビアでは政府が管理する**「Ejar」**という電子契約システムの使用が義務付けられています。

  • 契約内容が公的に記録されるため、トラブル防止になります。

  • 居住許可証(イカマ)との紐付けが必要になります。

備え付け設備の確認

「家具付き(Fully Furnished)」から「設備なし(Unfurnished)」まで様々です。「設備なし」の場合、エアコンやキッチン設備(コンロなど)すら付いていないこともあるため、内見時にどこまで含まれているかを必ずチェックしましょう。


5. 快適に暮らすための必須チェックリスト

内見時には、以下のポイントを重点的に確認することをおすすめします。

  1. エアコンの性能: 夏場は気温が50℃近くになることもあるため、エアコンの効き具合と電気代の目安は死活問題です。

  2. 水回り: 砂漠の国ですが、水の供給は安定しているか、お湯のタンク容量は十分かを確認します。

  3. 周辺環境: 近くにモスクがある場合、早朝の礼拝(アザーン)の音が大きく聞こえることがあります。音に敏感な方は距離を確認しましょう。

  4. メンテナンス体制: 蛇口が壊れた、電気が切れたといった際、すぐに修理対応してくれる管理体制があるかは非常に重要です。


6. まとめ:理想の住まいを見つけるために

サウジアラビアでの住居選びは、**「仕事場へのアクセス」「予算」「生活の自由度」**の優先順位を明確にすることから始まります。

家族帯同であれば、セキュリティと利便性を兼ね備えた「コンパウンド」が圧倒的に安心です。一方、単身でコストを抑えつつ現地に溶け込みたいなら、新築の「フラット」も魅力的な選択肢となります。

近年、サウジアラビアは「ビジョン2030」のもと、外国人にとってもますます住みやすい環境へと進化しています。事前のリサーチをしっかり行い、あなたにとって最高の拠点を見つけてください。