「え、保険料こんなに上がるの…?」3等級ダウン事故で保険料が跳ね上がるカラクリを解説!
大切に乗っていた車で、まさかの事故!もし自動車保険を使うことになったら、「保険料が上がっちゃうかな…」と不安になりますよね。中でも「3等級ダウン事故」は、保険料への影響が特に大きい事故として知られています。
「いったい、いくらくらい上がるんだろう?」と心配な方のために、今回は3等級ダウン事故が起こった時に、なぜ保険料が上がってしまうのか、その仕組みと具体的な影響について、分かりやすく解説していきます。いざという時に困らないためにも、ぜひ知っておきましょう!
自動車保険の「等級制度」って?等級が下がると何が起こるの?
日本の自動車保険には、「ノンフリート等級制度」という仕組みがあります。これは、保険を使う事故を起こさずに過ごした期間に応じて、保険料の割引率が変わる制度のこと。
- 1等級~20等級: 等級が上がるほど保険料の割引率が大きくなり、保険料が安くなります。
 - 1等級~5等級(特に3等級以下): 逆に等級が低いと、保険料が割増になることもあります。
 
つまり、等級が下がってしまうと、今まで受けられていた割引が減ったり、逆に割増になったりするため、保険料が上がってしまうんです。
「3等級ダウン事故」ってどんな事故?
自動車保険を使う事故には、いくつか種類があります。その中でも「3等級ダウン事故」は、以下のような保険を使った場合に適用される事故のことです。
- 対人賠償保険を使った事故: 相手の車や人にケガをさせて、治療費などを支払う場合
 - 対物賠償保険を使った事故: 相手の車や物を壊して、修理費用などを支払う場合
 - 車両保険を使った事故: 自分の車の修理に車両保険を使う場合(ただし、飛来物やいたずらなど、一部の事故は「1等級ダウン」や「ノーカウント」の場合もあります)
 
これらの事故で保険金を受け取ると、翌年度の保険契約から等級が「3つ」下がってしまいます。例えば、現在15等級だった場合、翌年度は12等級になってしまう、というわけです。
3等級ダウン事故で保険料はどれくらい上がるの?
さて、最も気になるのが「いくら上がるのか」ですよね。具体的な金額は、現在の等級、年齢、車の種類、保険会社、契約内容によって大きく異なります。しかし、一般的な傾向として、3等級ダウン事故が保険料に与える影響は非常に大きいと言えます。
【ポイントは「事故あり係数」】
3等級ダウン事故の保険料上昇は、単に等級が3つ下がるだけでなく、さらに「事故あり係数」という割増引率が適用されることが大きな要因です。
- 無事故係数: 事故を起こさなかった場合に適用される割引率。
 - 事故あり係数: 事故を起こして保険を使った場合に、一定期間適用される割増引率。無事故係数に比べて割引率が低く、保険料が高くなります。
 
3等級ダウン事故の場合、**翌年度から「3年間」この事故あり係数が適用されます。**たとえ同じ等級であっても、「無事故」の人と「事故あり」の人では、後者の保険料がかなり高くなるように設定されています。
【具体的な保険料の上がり幅の目安】
様々なケースの試算によると、3等級ダウン事故を起こすと、**その後3年間の保険料の合計が、事故を起こさなかった場合に比べて「約1.5倍」**になることが多いと言われています。
- 例えば、事故前の年間保険料が7万円だった場合、事故後の3年間の総額は、無事故の場合と比べて10万円以上高くなる可能性もあります。(あくまで目安であり、条件によって大きく変動します)
 - 元の等級が高ければ高いほど、等級ダウンによる割引率の減少額も大きくなる傾向があります。
 
つまり、事故を起こして保険を使うと、その年の保険料が少し上がるだけでなく、その後数年間は「事故あり」の保険料が適用されるため、トータルで見た時の負担がかなり大きくなる、という仕組みになっているのです。
保険料上昇を抑えるには?
もし3等級ダウン事故を起こしてしまった場合でも、できるだけ保険料上昇を抑えるために、以下の点を検討してみましょう。
- 損害額が小さい場合は自己負担も検討: 修理費用や賠償額が少額で、遅延損害金や今後の保険料上昇分と比べてあまり差がない場合は、あえて保険を使わずに自己負担する方が結果的に安く済むこともあります。
 - 複数の保険会社で見積もりを取る: 次年度の更新時には、現在の保険会社だけでなく、複数の保険会社から見積もりを取ることで、より条件の良い保険が見つかる可能性があります。
 - 安全運転を心がける: 何よりも、事故を起こさないことが一番の節約になります。日頃から安全運転を心がけましょう。
 - 契約内容を見直す: 不要な特約を見直したり、運転者の範囲を限定したりするなど、契約内容を再確認することで、保険料を抑えられる可能性もあります。
 
まとめ:事故後の保険料上昇は、長期的な視点で考える!
3等級ダウン事故は、その後の保険料に長期的な影響を与える可能性があります。単に等級が下がるだけでなく、「事故あり係数」が適用されることで、数年間にわたって保険料が割高になることを理解しておくことが大切です。
もしもの事故が起こってしまった場合は、焦らずに保険会社と相談し、修理費用と今後の保険料上昇のバランスをよく考えて、保険を使うかどうかを判断しましょう。そして何より、日頃からの安全運転で、リスクを減らすことが一番の対策と言えますね。